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匙 屋 ー 旧ブログ ー

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浅草小旅行  5月6日

図工番長と電話で話をしていたら、明日浅草に行くというので急遽くっついて
革資材のお店めぐりをしてきました。

浅草駅を挟んで、浅草寺とは反対側の街を歩いていくと
靴作りにまつわるお店が並んでいました。
それは2キロにもおよびます。
浅草が靴の街とはぜんぜん知りませんでした。
そして東京の下町、浅草がどんな街かも・・・。

靴作りに必要な金物を扱うお店では
今では使わなくなった、ゴルフシューズ用の鋲が箱にじゃらりと入って
なかなかいい場所に置いてありました。
それは、ひとつひとつ手作りされた手の跡が残る鋲でした。

何十年もこの棚に置かれ、棚板についた日焼けのあと。

製法がかわり不必要となってしまった、くり抜かれた靴底の束。

長い時間の中で定位置を見つけ、そこに居着いた商品たちが
2006年4月吉日 めでたく図工番長と匙屋に買われることと相成りました。

次に訪ねた革だけを専門に扱うお店では、これだけの量をよく管理できるものだと感心。
一枚一枚きれいな状態で効率よく棚に納め、てきぱきと希望の革を広げて見せてくれる。
広げる大きな台の下にはうまい具合に、革を巻くためのながーい心棒とくくるための紐が
納められていた。
革と大きな台と心棒と紐だけ。店内での物の流れは、いたってシンプル。
種類も豊富で、安さを定評に大量の物を扱うお店がこんなに整っているとは・・・。
このスタイルになるまでどれくらいかかったのだろう。
そぎ落とされたのだろうか、最初っからこうだったのか・・・・
この店主は、何代目なのだろうか・・・初代?いやいやそんなはずは・・・
勝手に想像するのでした。

次は靴底にミシンをかけてくれる工場(こうば)。
まるで、映画「紅の豚」の世界から持ってきたのかと思うようなミシンがそこにありました。
人の背丈ほどあるそのミシンはとっても特殊で見たこともない形、ミシンというより
骨太で丈夫なロボットのような力強い物でした。
その縫う音も体に響きました。
手入れが行き届き、油がまんべんなく行き渡ったミシンは銅色に光って
とってもうつくしかったのです。
木製のハンドルは、・・・想像できる方はもうおわかりかと思いますが
オイルが何層にも染み込み、最高の深みを持ったツヤを放っていました。
でも、きっと想像以上ですよ。
う〜みんなに見せてあげたい。‘時間の重なり’と仕事するおやじさんの手が作りだした宝石ならぬ宝木を。

興奮冷めやらぬままその工場を出ると、日が傾き
その光の中に、おじさんに牽かれてゆっくり進むおでんの屋台。
されは、されは完璧な屋台。
昭和にタイムスリップしたかと思った。

たくさん、うつくしい物を見させてもらいました。
特に、時間の重なりが作ったうつくしい物を見させてもらいました。
ほこりの重なりもうつくしいというか、‘ありがたいと、思えました。
ありがとう!東京の下町、浅草!

突然ですが、法隆寺の門へのらくがきのコトを思い出した。c0064161_19435846.jpg
物を大切にできる気持ちって、そのものが長い時間の中で
常に変化を繰り返しながらも、今、ここに存在しているコトの凄さを
知ったり、イメージできることがとっても大切なような気がした。
木で作られた門で例えて考えると、とうてい人の手で作為的にはできない変化を繰り返してきて、色が変わり、雨風に削られ、今も変化の途中だと知ったら、らくがきなんて・・・。(らくがきも変化のひとつという人もいるのだろうか?)
何百年という時間の仕業を人はとうていまねできないのだから。

「時間の厚み」を目の当たりにする1日でした。
ありがとう、図工番長!
kosajiya

                               
                      浅草からお持ち帰りした椅子。
                      裏道のセイコー事務所は
                      ちょうど大掃除の日だったようで                        頂いちゃいました。
                      (ちゃんと承諾済みですよ)
ちなみに、図工番長は、古いナショナルのロゴがはいったいかすデスクランプをお持ち帰り。通勤ラッシュの始まる銀座線で折り畳めないランプを持った図工番長と椅子を持った匙屋。いいモノいただいたと2人ともほくほく顔でした。
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by kosajiya | 2006-04-29 22:27 | *いまここ 
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